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幸福も過ぎ去るが、苦しみもまた過ぎ去る。
できかけた法則や習慣を、崩してみる。

「こだわらないことにこだわる」の実践とは絶え間のないもので、この言葉は禅問答というより矛盾なのだが、絶え間のなさは「変化が」ではなく「変化の仕方の変化が」であって、忙しいとか落ち着きがないという表現は適切でなく、落ち着いているが流れている、周囲と質が異なる「静謐な流れ」に常に身を浸すというイメージである。
前回と同じく今読んでいる『目から脳に抜ける話』から養老氏の言葉を引くが、「行く川の流れは絶えずして〜」という徒然草(でしたっけ?外すと相当恥ずかしいが…)の冒頭に触れて、淀みなく流れる川は不変に見えるが、本当の(流れ学で言う?)定常流とは流れが止まって見えるもので、川面の揺らぎが見えたり岩の手前で飛沫があがるのが見られる通常の川は至るところに乱流が混じっていて、だから川を見る人は見ただけで「川の水が流れている」ことがわかる、といった話をしている。この「川の絶えない流れ」は、(ある程度規模が大きくなれば実感もできようが)ある領域を固定して観察するにおいて別の時間で同じ状態(空間座標に占める水分子の量と位置が一致する)が実現することは川の発生から消滅に至るまで一度もないと推測できる。こんな話をすれば地上のある単位空間の空気の構成分子とか厳密に考えればいかなる空間でも同じことが言えるのだが、それらのほとんどは人間の実イメージに即した認識の限界を超えていて、水分子とつい言ってしまったけど川のイメージは実感できやすいと思われる。言いたいのは、例えば「常に変化し続ける流れ」として(少し厳密な)川の流れがイメージしやすいということ。するとこのイメージにおける「変化の仕方」はどう考えられるか。水底の土や小石の配置、空気と水そのものの温度、それに風などが川の流れの変化を決定すると思われるが、これらの要素の種類はそう多くはなさそうだ。しかしこれをして「変化の仕方は変わらない」と言うよりはそれら影響因の(量的な、質的な)組み合わせの際限のなさを捉えて「変化の仕方は無限大だ」と言いたい。同じ人がつくる社会において、その未来がまったくの未知であることも同じことだ。

最初に書いた「できかけた法則や習慣」が最初に書いた時に僕が意図して指していたのはこの「とりたま」シリーズの記事ごとのテーマの決め方のことで、まずこれは自己言及であるのだが、この自己言及という行為そのものが(今回の)自己言及の内容を満たすという、これは何と呼べるのだろうか?
まあそれはおいおい考えるとして、自己言及は一つの筋道に沿った思考よりエネルギィを要するものの使い勝手がよく、文章に行き詰まった時に流れを取り戻すためには重宝する。
文章を書くためにはネタが必要なのだが、そのネタが否が応にも決められてしまうからだ。
行き詰まった時には、「行き詰まった時の自分」をネタにする。
それがパターン化しそうになったら、その「パターン化のパターン解析とそこからの脱却の方途」をネタにする。
これがエネルギィが要ると言うのは、人によってはプライドが邪魔するということもあるだろうが(ある意味で「自分は徹底されてない半端者、軟弱者である」という自己アピールでもあるから、というのは僕の勝手なイメージかもしれないけれど、これはこの書き方がある程度堂に入ってくれば解消できるものだと思う)、重要なのは思考の流れとして不連続(飛躍)であるという点だ。
ある単純な文章の展開を考えたとき、例えばAという現象のイメージを膨らませるために色々な別の具体例で言い換えるような文章を綴るとして、それは「AとはBのことです」「Bとは例えばCがDである時の…」という文章が続くものだとして、この文章における思考の飛躍とは「Aは現象を指すがBは人の性質を指していて、両者が等値されているこの文章は隠喩であって…」のようなもので、「いや確かにAとBのことを話しているけどそういう話じゃなくって…」とこれがコミュニケーションの場であれば文脈の汲み取れないすっとぼけた人の発言にもなってしまうが、

たぶん今必要な「思考」とはこういう思考なのだと思う。

つまり、通常の脈絡を無視して異なる要素を結び付けるような思考。
その思考の初めではうまく言語化できなくとも、着実な感覚に基づいた脈絡がそこには潜んでいて、あるいはその「脈絡の言語化不能性」が底流することで他の多くの要素を引き寄せられるような思考。
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