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幸福も過ぎ去るが、苦しみもまた過ぎ去る。
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保坂和志の文章を読むと、つい悠々自適の生活を想像してしまう。
それは最初は保坂氏がそういう生活をしている様であったハズなのだけど、いつの間にか自分がそんなゆるやかな時間のながれる日々を過ごす絵になっている。
きっとそれは「いつかそうありたい」という夢のようなものだと思う。
このことについては「(現実での生活を成り立たせつつ)そのように想像している限りで効果のある想像だ」と前に書いたことがあった。
今続いている社会人生活を離れるときっと落ち着かなくなる、と。

そうかもしれない。
が、どうもその「悠々自適の生活」を具体的に想像しておきたいなと最近思うようになった。
村上春樹や森博嗣のある種の本(主にエッセイか)も上と似たような感覚を自分に惹き起こしてくれるようで、要は彼らの「フリー」のそれぞれ具体的な描写を読むにつれて自分なりの絵が浮かび上がってきた、のかもしれない。
もちろんすぐに実現しようとは思わなくて、むしろ流されるままにそのような生活に落ち着けば素晴らしいことだなあという(それが実現した時の感覚の)予想があって、その予想の的中率を上げる方法の一つが想像の具体化なのだ。

なんでもかでも予測できてあたりまえ(←業績とか地震とか、実際にできるかどうかではなくて「そうあるべき」という価値観として)の世の中で「思った通り」の感覚の驚きというか清々しさはあまりないように思えるけれど、上で書いた「予想の的中」はこれとはある意味逆で、何か展開した(=事が起こった)時に「ああ、そういえばこんなことを望んでいたかもしれない」という事後認証的運命感とでも呼べるようなもののことである。
予測というのは思った通りのことが起こって安心するわけで、予測の価値観は予想外の出来事を嫌う。
それは完全に頭の中で完結した話であって、それは面白くないと思うのはまあ勝手だけど自分はそう思っていて、「頭の中だけの話ならわざわざ頭の外で確かめる必要はないんじゃないの」と思っている(そして現実の面白さは予測が外れた時にこそある)。
予測主義とはきっと身体感覚を頭の感覚(=養老氏のいう「ああすればこうなる」)に馴致させることを当為としていて、それは都市の論理でありコンピュータがその理想となる。
脳は限界を知らないから(際限の無さを志向するものだから)身体まで侵蝕しようとするのだけど、それはソフトウェアがハードウェアを食い破るようなもので、どこかで共倒れというか動作がストップすることになる。
そうして永遠に動かなくなることで無限を体現したことになる、と言えたとしてもそれはもう外からの視点で本人には知る由もなくて、だからやっぱり脳の志向(のいちばん底にあるもの)は原理的に実現不可能である。
「そゆことは君も分かってんだから少しは自重しなさい」てな説教を頭に時々してあげる(この主語はもちろん「身体」)ことで人はだましだまし生きていける、というような「身体と脳の調和」の話を義務教育でするにはいつがいいんだろう?

という話がしたかったわけではもちろんなくて。

自分なりの悠々自適の生活の想像が具体的になりつつある今、その構成要素をメモしておこうと思ったのだった。
自分なりと言いながらおそらく上述の本の要素の寄せ集めになりそうな気もするが、それは最初だけで、具体的な想像を積み立てていくうちに自分の経験のいろいろな断片が混ざり込んでいくだろうと予想している。
もちろんそれらをラベル付けして分ける意味はない。

もひとつ言ってしまえば、自分の想像に自分がどれだけ引っぱられるかな、という怖いもの見たさもある。
つまり今まで漠然としか想像しなかった理由がその想像力の影響の強さを恐れていたことにあるのかもしれない、ということだ。
それは知ってしまうと日常の懸命さとか誠実さとかがバカらしくなってしまう世の中の暗部、と機能としては同じもの(もちろんそんな大層なものではないだろう)。
ただこう考えた時、自分としてはこれは乗り越えておきたい壁に思えるのだ。
いつか「考えることから逃げない」と呟いた自分にとって。
身体の調子(正確には「健全な思考を遂行するに適した身体と脳の調和が取れている状態」)が許す時間内では何でも考えてやるという酔狂な実験は未だ続いている(もう6年目くらいかしら)。
…そだったね、書いてて思い出したわ。

ということで本題に入る前に一区切りついてしまったので、シリーズ化して次から具体化していきます。
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