幸福も過ぎ去るが、苦しみもまた過ぎ去る。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
○月×日 晴れ
ちょっと遠出して沿線の主要駅へ。
駅前の広場。
朝晩と日中で通る人の種類が変わる。
通勤の時間帯を過ぎてもがらりとすることはない。
ある晴れた日に広場の端っこに陣取る。
端から長居するつもりでパイプ椅子を広げる。
変に人目を気にして立て看板を抱えている。
板には「(仕事じゃないけど)募集中」とある。
看板を作った人間は何を考えてこれを書いたのか。
看板の縦棒がちょうど良い長さなので猫背でもたれかかる。
なんらかの理由で人を募集している目で通行人を眺める。
一人あたりの所要時間がそれなりに長い。
看板のおかげで自意識が合わせ目を背けさせることはない。
なにしろこちらは募集しているのだから。
目的を抱えた好奇心の目で相手をとらえる。
その目的も好奇心も存在として嘘ではない。
少なくとも結果的に嘘でなくなる予定ではある。
歩き方を見る。
体の傾きに注目する。
早歩きの人はまず前傾姿勢をとっている。
通勤帯の駅前の歩き方としては自然な形。
スーツなどの服装にも合う。
逆に言えばその姿勢はのっぺりした昼の時間においては目立つ。
弛緩した広場の空気の中でその人の周りだけピリピリしている。
早歩きの当人はもちろんそんな事実に目もくれない。
そしてそれを見ている彼はその事実に自分の事実を付け足す。
全体として、空気は弛緩している。
ちょっと遠出して沿線の主要駅へ。
駅前の広場。
朝晩と日中で通る人の種類が変わる。
通勤の時間帯を過ぎてもがらりとすることはない。
ある晴れた日に広場の端っこに陣取る。
端から長居するつもりでパイプ椅子を広げる。
変に人目を気にして立て看板を抱えている。
板には「(仕事じゃないけど)募集中」とある。
看板を作った人間は何を考えてこれを書いたのか。
看板の縦棒がちょうど良い長さなので猫背でもたれかかる。
なんらかの理由で人を募集している目で通行人を眺める。
一人あたりの所要時間がそれなりに長い。
看板のおかげで自意識が合わせ目を背けさせることはない。
なにしろこちらは募集しているのだから。
目的を抱えた好奇心の目で相手をとらえる。
その目的も好奇心も存在として嘘ではない。
少なくとも結果的に嘘でなくなる予定ではある。
歩き方を見る。
体の傾きに注目する。
早歩きの人はまず前傾姿勢をとっている。
通勤帯の駅前の歩き方としては自然な形。
スーツなどの服装にも合う。
逆に言えばその姿勢はのっぺりした昼の時間においては目立つ。
弛緩した広場の空気の中でその人の周りだけピリピリしている。
早歩きの当人はもちろんそんな事実に目もくれない。
そしてそれを見ている彼はその事実に自分の事実を付け足す。
全体として、空気は弛緩している。
PR
この記事にコメントする