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幸福も過ぎ去るが、苦しみもまた過ぎ去る。
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調子は上向き。

「知性が全く無力でしかない場面」において、知性は無力ではない。
まず、それと気付くための知性というものがある。
その知性を発揮できた場合と、できない場合とで状況は大きく変わる。
後者の単なる諦めに比して、前者は「人事を尽くして天命を待つ」。

諦めて流れに身を任せる時と、「待つ強さ」が断然違う。
それはまず知性的なものだが、同時に身体とリンクする。
待つことを受け入れる姿勢を、知性が底面から支持する。
その支えがしかとあってこそ、「待つ身体」が安定する。

無力であることを知る。
それは力にもなる。
逆の言い方をすれば、それは「力を抜ける」ことにもつながる。
必要な力を蓄え、余計な力を抜く。

無力であることを、自力で知る。
それは、自分はある面で無力であるが、別の面で力があることを示している。
両者の「力」は、全く関係のないものかもしれない。
けれど、「有る力」が「無い力」を包み込んでくれるかもしれない。

それを知る力は、「有る力」に含まれていることは分かるのだ。
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